Willnext Design

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    一人ひとりの本音をすくい取り、拡大する組織の地盤を固める


    管理職が担うピープルマネジメントは、業務の采配に加え、自身の感情や価値観と向き合う力が問われます。しかし、対話の機会が多い組織であっても、顕在化されていない人や組織の側面は少なくありません。事業と人材の成長を促す「より良い個と組織の関係性」とはーー。Ba&Co様の導入事例から、Willnextを通じ、主観と客観を行き来する内省の機会がもたらした変化や可能性についてご紹介します。

    奥澤 菜採 様

    バ・アンド・コー株式会社 執行役員 co-ba カンパニー社長

    多摩美術大学美術学部卒業。マンション総合管理会社にて、入居者コミュニティの企画運営、賃貸管理営業を経て、コンセプト型賃貸マンションの企画開発に携わる。2013年に株式会社ツクルバに入社、不動産企画デザインと自社事業「co-ba」の運営を兼務。2023年11月に同部門が新会社Ba & Co Inc.として独立後、組織改変によりカンパニー制が採用され現職。
    https://ba-and.co/

    管理職のピープルマネジメントを、次のステージへ。

    − Willnextを導入された背景を教えて下さい。

    2023年に会社として独立して以降、当社では人事部を設けず、各部署のマネージャーがピープルマネジメントを兼務する体制をとっていました。2年間を振り返ると、多様性を重視する事業内容や社風から、1on1や面談など対話の機会自体は多いものの、マネージャー本人をケアし、内省を促す仕組みまでは十分に整えられていなかったと感じています。事業拡大のフェーズにおいて、育成施策への本格的な着手は後回しになっていたのが実情でした。

    一方で、マネージャーがマネジメントを担う上では、会社のミッションと個人のライフビジョンや意思の両輪がそろっていることが重要だとも考えていました。上司自身が自らの意思や価値観を言語化できている状態は、部下からの信頼につながり、関係性の惰性化や事業リスクを防ぐ土台になるからです。単なるスキル習得ではなく、自分自身を掘り下げ、表現する力を高める機会が必要だと感じていました。

    そのため、Willnextのプログラムの話を聞き、これらの「手が回せていなかった」という潜在的に抱えていた課題が明確になった時、マネージャー自身が人生や価値観を見つめ直す余白と、組織の対話の質がもう一段高まる仕組みが生まれる一助になることを期待しました。

    − これまで経験されてきた研修と比較すると、どんな違いがありましたか?

    コーチングを軸に、「個人の掘り下げ」に焦点を当てている点が特徴的だと感じましたね。業務スキルを高めるためのフレームワークではなく内省を重視している点は、数値化できない人とのつながりやコミュニケーションの価値を大切にしている当社とも親和性が高いと思いました。

    また、第三者の関わりによって客観的視点が加わり、対象者本人だけではなく、上長である私にとっても新たな気づきが得られるのではないか、という期待感も、導入を検討するうえでの判断材料になりましたね。

    個と組織の視点が交差するレイヤーが、自ら体験することの意味。

    − プログラム対象者は、どのように選定されましたか?

    選定したのは、社長直属のマネージャー2名です。Willnextの担当者にも相談しながら、いずれもマネジメント業務の比重が高く、組織全体のことに目を配る立場である分、自身と向き合う時間を確保しにくいレイヤーに決めました。

    1名は、直営拠点のマネージャーとして不動産事業における拠点運営を担い、コミュニティマネジメントからリーシング、施設管理など、複数領域のリーダーを束ねる立場でした。自身が経験してきた領域については高い専門性を持つ一方で、他領域についてはインプットを進めている最中。拠点全体を俯瞰したゼネラルな判断力の育成や、自身より知見のあるメンバーをまとめていくことに対する課題感を持っていた印象でしたね。もう1名は、受託拠点のマネージャーです。複数拠点のコミュニティマネジメントとクライアントとの折衝を含むリード業務の責任ある両軸を担当し、委託スタッフを含め多くのメンバーを束ねる役割を担っていました。非常に優れたマネジメントスキルを持ちつつも、多様な感情や個性を持つ人と関わる機会が多い環境において、自身の感情もケアしながらどうチームを束ねていくのか課題意識を持っていた様子でした。

    当初、今回の選定には主任レイヤーも検討していましたが、まずは導入判断に関与するマネージャー自身がプログラムを体験することで、実体験をもとに部下と向き合える状態をつくりたいと考え、決定した背景があります。また、1名は内省を得意としながらも社内で体系的なプログラムを受けた経験がなく、もう1名は自身の状態や考えを言語化する機会が少ないと感じているという特性の違いが効果に影響するのか、という点にも関心がありましたね。

     Willnextを導入することで、選抜された社員にどんなことを期待していましたか?

    会社のミッションを尊重するだけではなく、そこに自分自身の生き方や価値観を重ねながら業務を推進し続けられる状態になってほしいと考えていました。事業フェーズや求められる役割が変化し、かつライフステージの変化も著しいタイミングだからこそ、直近10年、20年先の働き方や生き方まで視野に入れ、自身が大切にしたい感情・価値観を改めて見つめ直す機会にしてほしいという願いがありました。内省にとどまらず、組織全体の1on1の質を高めていくきっかけになることを期待しました。

    顕在化された思考・感情が、関係性をレベルアップさせるポジティブな提起を生む。

     プログラム終了後、対象者からどのような声が聞こえましたか?

    「この時間があって嬉しかった」と直接言われたことは、特に印象的な出来事でしたね。「勤務時間内に自分の人生について考える時間を用意されていることが、会社(社長)が自分のことを大切にしてくれていると、より一層実感する機会になった」と。プログラムの冒頭、サポーターから“対象者に向けた会社からのメッセージ”が伝えられるのですが、それは普段の関わりにおいても潜在的に大切にしてきた思いであり、すでに伝わっていると思っていた部分でもありました。だからこそ、密に対話を重ねてきた関係であっても、まだ伝えきれていないものがあることに気づくと同時に、想像以上に感動してもらえた姿が強く印象に残っています。キャリアにフォーカスした対話や支援の視点に、新たな武器が備わった印象ですね。

    − 導入後の対象者や組織の変化、プログラムの効果の実感があれば教えてください

    終了後の様子を見ていると、2名ともすっきりしたような、肩の荷が下りたような印象を受けました。それは、感情や思考が整理されたことで、現在の役割や業務が自身の望む生き方や働き方と重なっているという納得感が増したからだと感じます。

    組織としては、今回のプログラムを通して、当社に人との対話を大切にする文化が根付き、内面的なつながりが築けているという自負がある反面、そう思い込んでいる部分もあったことに気づかされました。社内の関係性やパワーバランスのなかでは踏み込みきれない領域に外部サポーターの客観的な問いかけが加わったことで、社内の対話だけでは顕在化されにくかった個人の価値観が明確になったと同時に、会社側の認識とのズレも可視化されたと感じています。このズレは「関係性をレベルアップさせるポジティブな提起」だと捉え、これまでも行ってきた「組織をより良くするために何ができるのか」という組織会議の対話の質や論点が一段階深まるきっかけになりました。

     導入時に期待していた効果は得られましたか?

    2名とも、自身の感情や価値観と素直に向き合い、これからの生き方や働き方を考えてほしいという導入時の期待に対して、しっかり応えてくれたと感じています。「短期間でありながら、過去を振り返り・未来を見据えるという一連のプロセスをやりきれたという実感があった」という声もあり、終了直後にはこの学びをどう活かすのか、2名と一緒に考えていきたいと思っています。

    また、最終的に共有されるWillnextシートには全セッションログが連続性を持って整理されており、結果に至る思考の変遷が垣間見えたことで、より対象者への理解を深められたのも好印象でした。AIが加わることについて「シートに反映される言葉のニュアンスの一部にブレを感じる」という声があった一方で、私は主観的発話を客観的・合理的に整え、無意識的な表現癖を超えて正確に伝わるといった印象があり、当事者・導入側の双方にとって意義があると感じました。

    場合によっては、評価に影響するかもしれないという懸念から本音を話せない可能性も考えられますが、今回のような導入の認識を事前にすり合わせた状態であれば、安心して自身と向き合える時間が生まれるのではないかと感じています。

    拡大する組織において、一人ひとりの本音が埋もれない施策への一手)。

     Willnextの結果を踏まえて、今後組織や人事部門としてどのような展開を検討されていますか?

    当社は今後、事業拡大に伴って社員数が増えていきますが、これまでと変わらず一人ひとりが自身の価値観や人生の目的と向き合いながら、納得感をもって働ける組織であり続けたいと考えています。個人の想いやキャリアと、会社の方向性や役割への期待を丁寧につなぎ続けることが、これからの成長フェーズにおいて重要なテーマになると捉えているからです。

    一方で、組織が大きくなるにつれ、経営層と現場の間にはいる人も増え、本人からの一次情報や本音が届きにくくなるという課題も想定されます。当社はすでに、日常的な対話や1on1の文化が根付いているものの、当事者同士では本音を十分に言葉にできない可能性も考えられます。

    そうした課題に向き合う取り組みの一つとして、Willnextのような外部の専門家を交えたプログラムは、大きな意味を持つと感じました。第三者の伴走によって、個人の内面にある想いや期待が可視化され、組織としてもそれを受け止め、次のアクションに繋げやすくなりました。今後は、こうした取り組みを個人に留めるのではなく、チームや組織開発へと展開し、多様な人材が安心して本音を共有できる関係性づくりに、継続して投資していきたいと考えています。

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