Willnext Design

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    個人の意思と経営計画を接続する人事戦略とは


    事業規模が拡大し続ける組織において、経営計画と人事戦略をどう接続するのか。レバレジーズ様は外部伴走型プログラム「Willnext」の体験を通じ、個人のキャリア言語化と最適配置の可能性を再考しました。内製文化の中で見出した外部活用の価値と、今後の展望を紹介します。

    森口 敬 様

    レバレジーズ株式会社 執行役員/人事戦略部部長

    2011年入社、メディカル事業本部大阪支店の立ち上げを担当し、リーダー・支店長・事業部長を歴任。レバウェル株式会社(旧レバレジーズメディカルケア株式会社)設立を機に執行役員に就任し、全国に拠点展開している事業の統括を行う。同社の取締役を経て、2023年7月レバレジーズ執行役員に就任。現在はグループ全体の人事領域をメインに管掌している。
    https://leverages.jp/

    成長を続ける組織で、マネージャーが内省に向き合う理由。

    − Willnextを導入された背景を教えて下さい。

    レバレジーズは、社会に足りていない環境や仕組み、人にまつわる課題に向き合い、関係者全員の幸福を追求する企業です。その思想は社内にも一貫しており、人事・キャリア支援領域では多面的な施策を展開してきました。上司との1on1や社内外のコーチが伴走するコーチング制度、全社員向けのフィードバック醸成に関する研修など、対話を軸にした取り組みを継続しています。誰もが「社内に話せる人がいる」状態をつくること。私はそれを、「点で育てるのではなく、面で育てる」と表現しています。

    すでに複数の施策を行うなか、2025年に約600名、2026年度にはさらに約1,000名の入社を見込んでいる当社では、組織の拡大とともにピープルマネジメントの質を一段引き上げる必要性を感じていました。既存施策を深化させるだけでなく、マネージャー自身の内省や意思表明に焦点を当てたアプローチがもっと手厚くできないか。そう考えていたタイミングでWillnextの提案を受け、率直な議論を重ねたうえで導入を決めました。

    − これまで経験されてきた研修と比較すると、どんな違いがありましたか?

    Willnextの特徴は、「個人」と「経営」の両視点がバランスよく設計に反映されている点だと感じました。人事領域のサービスは、場合によっては個人支援に寄りすぎてしまい、組織との接続が曖昧になるケースや、本質的なキャリア支援に繋がらない恐れもあります。その点、Willnextの設計陣は経営・人事双方の実務に精通されており、現場と経営の結節点となる人事の役割を深く理解されている印象を受けました。個人のキャリアを尊重しながら組織成長を見据える構造は、当社の思想とも高い親和性があると感じています。

    さらに、AIを活用することでプログラムの質が標準化される点にも関心がありました。コーチングは本質的に属人性を伴うものですが、AIや設計されたプロセスが補助線となることで、個々の力量差を最小化し、一定水準以上の成果が担保される。属人的な魅力に依存しすぎない構造にも期待がありました。

    プレイングマネージャー層に託した質的成長。

    − プログラム対象者は、どのように選定されましたか?

    対象としたのは、人事戦略部キャリア開発チームのリーダー1名です。同部署は、キャリア開発・人材開発・組織開発・制度評価の4機能で構成され、私は役員と兼任して部長を務めています。私の直属の部下にあたる対象者は、社内公募制度やスカウト制度の運用、キャリア面談の企画・実施を担うキャリアコンサルタント有資格者でした。

    当社では専任3名に加え、約10名の選抜メンバーが月200件規模の面談を支える体制を取っています。なかでも彼女は、2名のチームを率いるプレイングリーダーとして、自らも面談を担当しながらマネジメント業務や全社のキャリア支援を推進してきました。支援する側としての経験が豊富で、これまで上司との1on1や社内での対話も密に行っていましたが、日常的に「聞く側」に立つことが多く、自身が制度を運用する立場のため、自らのキャリアや価値観を外部視点で整理する機会は限られていたとも捉えています。

    リーダー就任から半年が経ち、チームの方向性を描くフェーズに差しかかっていたことも背景にあります。キャリア支援を担う立場だからこそ、まずは自らが“支援される側”を経験する。その意義はあると考え、選定に至ります。

     Willnextを導入することで、選定された社員にどんなことを期待していましたか?

    期待したのは、キャリア支援を「する側」から「される側」へと立場を反転させる経験です。自身の理想の環境や将来像を言語化し、描く経験を通して、現在のキャリア支援に対する解像度がさらに高まるのではないかと考えました。また、社外の視点に触れることで、本人が描いているキャリアがよりシャープになるのではないか。そのプロセス自体が、組織に還元されることを期待していました。

    深化したキャリアプランから得る、確かな前進。

     プログラム終了後、対象者からどのような声が聞こえましたか?

    大きな方向転換があった、というよりは「進んでいる方向はやはり自分の理想に沿っている」と再確認できた、という声が印象的でした。開始前からキャリアの軸は持っていましたが、外部の対話を通じて言語化が進み、前進の実感が深まった様子でしたね。

    終了後には、プログラムで整理された「Willnextシート」も共有されましたが、普段の1on1で話している内容と大きな齟齬がなかったことが見て取ることができました。これまで本音で対話できていたというお互いの信頼を再確認すると同時に、可視化されたことで悩みや次のアクションがよりシャープになり、深化したように見られました。

    − 導入時に期待していた効果は得られましたか?

    期待していた「支援する側が支援される経験」は、十分に意味を持ったと感じています。特にプログラム中、伴走者となったサポーターの問いの立て方や傾聴の姿勢から学ぶことは多かったようで、面談における“手数”が増えたことは組織にとっても価値がありました。自身のスタイルを客観視しながら、新たなアプローチを実感を伴って吸収できた点は、導入時の期待通りでした。

    また、当社はもともと個人のキャリアを重視する文化がありますが、1on1はどうしても属人性が出やすい側面もあります。信頼関係があれば機能しますが、そうでない場合は踏み込みきれなかったり、「本当に分かってくれているのだろうか」と関係性に不安を抱く可能性もある。その点、AIによる要約や言い換え、シートによる可視化は、対話内容を確認しやすくし、質を一定水準に保つ補助線として有効だったと感じます。そもそものサポーターの質が高かったという属人性はありつつ、標準化により、良い意味で携わる人が変わったとしても対話の質が底上げされる。その価値は想像通りだったと思います。

     その他にも、導入後の対象者にみられた変化やプログラムの効果があれば教えてください。

    正直、当社ではすでに多層的な人事施策を内製化しており、劇的な変化が起きたわけではありません。それでも、キャリアを「何をやるか(Will)」だけでなく「どう在りたいか(To be)」から捉え直す視点が、改めて整理されたことには意味がありました。節目で立ち止まり、キャリアプランを言語化し、最新の状態で現在と未来を描いていく。そのプロセス自体が、キャリア支援を担う立場としての解像度を一段引き上げたのではないかと感じています。

    納得と挑戦が重なる組織へ。成長の先を見据えた、人事戦略の現在地。

     Willnextの結果を踏まえて、今後組織や人事部門としてどのような展開を検討されていますか?

    今回の体験を通して改めて感じたのは、外部支援は“内製化された仕組みをより強く機能させる補完線になり得る”ということでした。対話を大切にする文化はあっても、人数が増えれば傾聴やキャリア設計への向き合い方には個人差が生まれます。引き出しきれていない個人やチームに対して、対話の質を一定水準に保つ仕組みがあることで、個人と会社のWin-Winな関係性を支える可能性があると感じました。

    創業以来成長を続けてきた当社ですが、いずれ成長が“踊り場”を迎える日が来るかもしれません。だからこそ、伸びている今のうちに経営戦略と人事戦略の接続をより強固にしておきたい。その手がかりとなる「人材ポートフォリオの可視化」は、最適配置を人事主導で決めるためではなく、各事業が主体的に描くために重要だと捉えています。私たち人事はその枠組みを設計し、客観的に支える存在でありつつ、グループ全体の人事戦略を実現していく当事者でもありたい。3,000人を超える組織のなかで、一人ひとりの経験や能力、思考を正しく捉え、全体最適を実現できる環境を目指しています。

    個人が自らのキャリアを考えられる仕組みづくりも同様です。社員を囲い込むことで定着を図るのではなく、「だからレバレジーズで働いているんだ」と納得しながら挑戦できる状態を増やしていく。そのために、Will・Can・Mustを対話できる力を育み、未知への挑戦を後押しできる現場のマネージャーの育成に努めていきたい。社員一人ひとりの納得と挑戦が重なった先に、経営の実現がある。今後ますます、これらを追求していきたいですね。

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    活躍する社員のために